気になる!日本に展開する外資系飲食チェーン
日本に進出してくるメリット
このところ、さまざまな外資系の飲食チェーンが日本で展開を進めつつあります。
日本に続々と入ってくる、つまり日本をターゲットにするのには、いくつか理由があります。
その中でも重要なのは、食べ物に対するタブーが少ないことです。
外国では、宗教的な理由や食習慣から、食べることを禁じる(避ける)物が少なからずあります。
日本でも宗教的な理由により、江戸時代までは肉食が少なかった(「薬」と称して食べていましたが)ものの、現在では、多くの食肉がテーブルに上がっています。
魚介類や野菜、果物のなどの素材だけでなく、酒を含めた飲料、調味料など、日本人になじみ深いかどうかはあっても、「ダメ!」となる飲食物はこれと言って見当たりません。
強いて挙げれば、臭いの強い食べ物が敬遠されるくらいでしょうか。
これに加えて、
・外国資本に対する規制や拒否反応が少ないこと
・長く続いた不景気で地価(家賃)が下がっていること
・高い質の従業員が集めやすいこと
・顧客が見込める大都市が多いこと
などが挙げられます。
さらに2020年に開催が決まった東京オリンピックにより、東京だけでなく日本に注目が集まっているのも事実です。
参考:SHAKE SHACKにCarl’s Jr.も 外資系バーガー続々上陸の背景
デメリットもあるが、それでも魅力的な日本
反面、デメリットもあります。
日本は、アジア諸国だけでなく先進国の中でも物価が高いため、必然的に人件費などを含めた経費が高くなりがちです。
先に「地価(家賃)が下がっている」と書きましたが、それも以前と比較してのこと。
初期投資にかかる費用は、他の国と比較して、多いと考えるべきでしょう。
競争相手が多いこともデメリットです。
同じように日本に参入する外資系企業だけでなく、日本企業も消費者の胃袋を獲得すべく、日々工夫を凝らしています。
話題の外資系飲食チェーンを紹介
これまでご紹介したメリットとデメリットを天秤にかけて、「勝機(商機)あり!」と判断した、外資系の飲食チェーンが日本に進出してきています。
2015年にオープンしたお店をいくつかご紹介してみましょう。
コーヒー界のアップル
2月6日、1号店を東京都江東区の清澄白河にオープンしたのがブルーボトルコーヒーです。
2002年にアメリカで創業され、「コーヒー界のアップル」「サードウェーブコーヒーのパイオニア」などと呼ばれています。
外国では日本が初出店。
オープン当初、東京以外の人にはあまり聞き慣れない清澄白河の街に行列ができていたニュースなどを見かけた人も多いのではないでしょうか。
自前で焙煎した豆を一杯ずつドリップして提供。
コーヒーなど飲み物の価格は500円前後。
ケーキやビスケットなどの焼き菓子もあります。
アートとテイストが一体となったカップケーキ
イギリスから初出店となったのがモナークカップケーキ。
バレンタインの2月14日に東京・表参道にオープンしました。
創業者であるファーヴァ・サリームさんの意図を反映したアート(芸術)とテイスト(食)を組み合わせたカップケーキなのだそうです。
カップケーキは1個500円前後。色とりどりのデザインに富んだカップケーキは、間違いなく舌とともに目も楽しませてくれそうです。
参考:モナークカップケーキ
素材とレシピにこだわるオーガニック・ドーナツ
4月17日に東京・代官山にオープンしたのが、アメリカのオレゴン州ポートランドで生まれたドーナツ専門店、カムデンズブルー・スタードーナツです。
特にこだわっているのは原材料とレシピです。
果物は全てオーガニック、生地から店舗内で手作りしているとのこと。
ドーナツ1つの値段は200~300円台となっています。
タコスが30年ぶりの再上陸
この4月21日、東京・渋谷にオープンしたのがタコベル渋谷道玄坂店です。
1980年代に一度、日本に出店したものの、あまり話題にならないまま撤退していました。
今回は、焼肉チェーン「牛角」などを運営する企業と提携して、日本に再出店しました。
タコスやブリトーなどと飲み物のセットで、700~800円程度の価格設定です。
参考:タコベル日本
オーダー後に調理、でもお値打ちのプレミアムバーガー
秋に都内1号店を予定しているのが、アメリカのハンバーガーチェーン、カールス・ジュニアです。
こちらも1989年に一度出店していた過去があるので、タコベル同様に今回が再上陸となります。
モスバーガーなどと同様に、オーダーを受けてから調理を行うシステムで、定番のプレミアムバーガーを、アメリカでは4ドル程度で提供しており、日本でも400円程度で提供すると見られています。
来年以降も続々進出予定
この他に、ハンバーガーチェーン「シェイク・シャック」が2016年中に、ピザチェーン「800デグリーズ・ナポリタンピッツェリア」が2016年春に開業予定です。
もちろん迎え撃つ形になる既存の外資チェーンや日本のチェーンも負けてはいないでしょう。
2020年の東京オリンピックまであと5年足らず。
海外からやってきた「黒船」な飲食店が幅を利かせることになるのでしょうか?
それとも、日本の飲食店がそれを食い止めるのでしょうか?
【Q】昼食・夕食に関して、現在どのくらいの頻度で外食をしていますか?
外食に関するアンケート
対象条件:日本全国のモニターさん
回答者数:1000人 (調査日:2015/6/18)
昼夜どちらとも、全世代ほぼ半数が「ほとんど外食をしていない」と回答する結果となりました。
30代・40代などはもっと外食が多いのではないかと思いましたが、そうでもないんですね。
ということは、数少ない外食の機会を奪い合う「外食戦争」が勃発するということ。
私たちとしては、手軽に美味しいものが食べられる選択肢が増えるのは大歓迎ですね!
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