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世界遺産って何だろう?法隆寺に白神山地…日本の全18件ご紹介

世界遺産ってそもそもナニ?法隆寺に白神山地…日本の全18件もご紹介
VNM編集部 時事

「世界遺産」とは、文化財や自然環境の保護を目的とした制度

最近、「軍艦島」と呼ばれる長崎県の端島(はしま)炭鉱跡など、「明治日本の産業革命遺産」の世界遺産登録に関していろいろな報道がありましたが、どうやらようやく前進しつつあるようです。

「世界遺産」と聞くと、「ああ、観光地でしょ」と言ってしまう人が多そうですが、世界遺産とは国際連合教育科学文化機関(UNESCO:ユネスコ)が主体となって行う、文化財や自然環境の保護を目的とした制度です。

世界遺産は文化財や遺跡を中心とした「文化遺産」、自然環境などを中心とした「自然遺産」、両方の特徴を持った「複合遺産」に分けられ、2015年6月の時点で1007件の登録があります。

参考:世界遺産一覧(日本ユネスコ協会連盟)

日本にある世界遺産は18件

2015年6月現在、日本には14の文化遺産と4つの自然遺産があります。

大改修を終えたばかりの姫路城や、2014年登録が決まり大フィーバーとなった富岡製糸場などいずれも重要なものばかりですが、全部知っている人はどれくらいいるでしょうか。

今回は、日本にある世界遺産を、登録された年の順に紹介していきましょう。

1993年に4つが登録

世界遺産 姫路城
日本が世界遺産条約を批准したのは1992年。
これにより、日本国内に「世界遺産」が登録されるようになりました。
この1年後1993年に、2つの文化遺産と2つの自然遺産が登録されました。

文化遺産が奈良県の「法隆寺地域の仏教建造物」と兵庫県の「姫路城」、自然遺産は「屋久島」(鹿児島県)と「白神山地」(青森県と秋田県)です。

この中で「白神山地」は、自然環境を守るために特に厳しい制限が設けられています。
今後も安易な観光地化からは、一線を引いた対応が望まれます。

参考:白神山地ビジターセンター

文化財保護法が改正され、原爆ドームが世界遺産に

1994年には「古都京都の文化財」(京都府、滋賀県)、1995年に「白川郷・五箇山の合掌造り集落」(富山県、岐阜県)、1996年に「原爆ドーム」と「厳島神社」(ともに広島県)が登録されました。

注目したいのは広島県の原爆ドームです。
原爆ドームは国内外で有名な建物でしたが、「原爆ドームを世界遺産に登録しよう」という声があがりはじめた1992年の時点では日本国内でも文化財として登録されておらず、文化財として指定されるには歴史が浅いということで、世界遺産登録は難しいと見られていました。

しかし、地元をはじめとした世論に押される形で1995年に文化財保護法が改正され、原爆ドームは文化財に指定され、さらに翌1996年世界遺産へと登録されたのです。
世界遺産 原爆ドーム
参考:原爆ドーム(広島市ホームページ内)

奈良県には3つもの世界遺産が!

1998年には「古都奈良の文化財」(奈良県)、1999年には「日光の社寺」(栃木県)、2000年には「琉球王国のグスク及び関連遺産群」(沖縄県)、2004年には「紀伊山地の霊場と参詣道」(和歌山県、奈良県、三重県)が登録されました。

このあたりから、登録への道のりに、これまでとは異なった厳しさが垣間見られてきます。
法隆寺、姫路城、白神山地など、最も目立つ遺産が最初に登録されてしまったことで、残った遺産のアピールが難しくなったと言えます。

例えば、1993年の「法隆寺地域の仏教建造物」と、1998年の「古都奈良の文化財」の違いを答えられる人はどのくらいいるでしょうか。

ざっくり分けると、前者が飛鳥時代の文物を中心としたのに対して、後者は奈良時代の文化財を対象としています。
でも奈良観光で法隆寺と大仏を訪れる人は多いはず、しかもどちらも仏教モニュメントですし、それらを分けたのは正しかったのかどうか。

そして「紀伊山地の霊場と参詣道」には、奈良県も含まれている上に、2015年現在の暫定リストには「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」が加わりました。
奈良県は3つの世界遺産とさらに新たな候補を抱えていることになります。
持て余すことが無ければ良いのですが…。

参考:世界遺産(奈良県ホームページ内)

富士山をめぐるゴタゴタ

世界遺産 富士山
2005年には国内3つ目の自然遺産となる「知床」(北海道)が登録されました。

やや間隔が空いて、2007年には「石見銀山遺跡とその文化的景観」(島根県)、2011年には「平泉‐仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群-」(岩手県)と、4つ目の自然遺産「小笠原諸島」(東京都)、2013年には「富士山―信仰の対象と芸術の源泉」(静岡県、山梨県)、そして2014年、「富岡製糸場と絹産業遺産群」(群馬県)が登録されました。

「富士山」は、当初自然遺産での登録を目指していましたが、文化遺産に変更となった上、構成要素が増えたり減ったりするなど、ゴタゴタが目立ちました。

そうした反省を踏まえてか「富岡製糸場と絹産業遺産群」では事前の精査もあり、スムーズな登録への運びとなっています。

参考:富岡製糸場

観光と保護を忘れてはいけない!

日本で登録されている世界遺産について、登録された年代順にご紹介してきました。

いずれも観光地としての側面は無視できませんし、地元や周辺地域から見れば、地域おこしにつなげたい意図は理解できます。

それでも、本来の目的である保護の面があることを忘れないようにしたいものです。
富士山のゴミ問題も一時期取り沙汰されましたが、むしろその地を訪れる側がちゃんと保護を心がけることで、守られるものも多いのかもしれませんね。

参考:World Heritage List Japan(日本の世界遺産リスト・UNESCOホームページ内・英語)
   公益社団法人日本ユネスコ協会連盟

【Q】日本国内で「世界遺産」に登録された地のうち、訪れたことがあるものを選んでください(複数回答可)

世界遺産に関するアンケート
 対象条件:日本全国のモニターさん
 回答者数:1000人(調査日:2015/3/18)

世界遺産、訪れたことがあるのは?

記事でご紹介した18の世界遺産のうち、訪れたことがあるところについて調査しました。
上位になったのは法隆寺や原爆ドーム、京都に日光、厳島神社、姫路城など、定番の観光地ともなっているところでした。
記事中にもあったように、「世界遺産」はあくまでも保護を目的として登録されるもの。行ってみたい気持ちと行かないほうが良いのかなという思いと、難しいところですね…。

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