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バイトの時給はどれくらい上がる?厳しい現況はどう変化していくのか

バイトの時給はどれくらい上がる?厳しい現況はどう変化していくのか
VNM編集部 お金

2015年の春、日本各地でバイト時給のアップを求めるデモやアピール活動が行われました。
「時給1500円デモ」と報じられたニュースなどを見聞きした人もいるでしょう。

「景気上昇のためには、時給労働者の給与アップは必要だ」という意見がある一方で、「時給が1500円になれば、逆に労働環境は悪化する」との指摘もあり、バランスの難しさが浮かび上がった形です。

景気が回復していると言われる中、時給はどう変化していくのでしょうか?

参考:時給1500円デモ、要求水準は高過ぎるのか?(THE PAGE)

景気回復が先?時給アップが先?「時給問題」を考える

現在の時給はどのくらい?

まずは、現在の時給がどのくらいなのかを見てみましょう。

人材情報会社リクルートジョブズの調査によると、2015年5月時点の募集時給は、首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)が1002円、関西圏(大阪府、兵庫県、京都府、奈良県、滋賀県、和歌山県)が929円、東海圏(愛知県、三重県、岐阜県、静岡県)が907円とのこと。

同じ首都圏と言っても都心と千葉県では違いますし、例えば大阪と滋賀県でもやはり時給に差はあるでしょう。
しかし、そうした差を踏まえたとしても、ここ2年程はアルバイトやパートタイマーの時給が上がっているのは間違いないようです。

参考:2015年5月度 アルバイト・パート募集時平均時給調査(リクルートジョブズ)

職種別の時給は?

看護師は時給1500円超え!

先の資料から、首都圏における業種別の時給を見てみましょう。
まず、1500円を超える時給がもらえるのは看護師(1646円)だけのようです。

1日8時間、月に22日(週休2日)働いたとして、月に29万円足らず、年収350万円ほどです。

ここから各種税金を納め、保険料や年金などを支払うと、280万円くらい。
都内の家賃事情などを考慮すると、楽ではないものの暮らしていける金額です。

資格職は時給が良い、というわけでもない?

残念ながら、1500円を超える時給は看護師以外には見当たりません。
時給が1200円以上の業種となると、以下のようになります。

歯科衛生士・歯科技工士:1360円
塾講師:1268円
テレフォンアポインター:1226円
ホールスタッフ(パチンコ・遊技場):1218円
キャンペーンスタッフ:1218円
訪問介護員:1208円

1200円にぎりぎり届かなかったのが、コールセンタースタッフ(1199円)でした。
コールセンターを含めた7つの業種を見ると、意外に資格職が少ないことがわかります。
資格を持っているからといって、時給が良いというわけでもなさそうです。
例えば、他の資格職の時給は次のようなものでした。

介護福祉士:1110円
医療関係技術者:1098円
保育士:1060円
美容師・理容師:1030円

資格が必要ない、飲食店のホールスタッフ(1003円)、一般事務(1002円)、データ入力(1116円)などと比較しても、あまり時給に差がありません。
さまざまな業種で幅広く人手不足となったことで、資格保有者の優位性が減っているようです。

時給1200円では厳しい生活

時給1200円で、1日8時間、月に22日働くと、月に約21万円、年収約250万円となります。
先ほどと同じように税金、保険料、年金などを除くと、約190万円です。

昔から、「資格があれば食いっぱぐれがない」とよく言われてきましたが、上で紹介した通り「医療関係技術者」「介護福祉士」「美容師・理容師」「保育士」の時給は1200円に届きません。
結婚していて、共働きで家計の足しに働くのならともかく、自立を目指している人がアルバイトだけで暮らすのは難しそうです。

年末の時給を予測してみる

ここまでは厳しい現況を書いてきましたが、時給が上昇傾向にあるのは間違いありません。
それでは年末に向けて、どのくらい上がるのか予測してみましょう。

直近の時給の上昇率を見ると、首都圏は前年同月比で1%ちょっと、東海圏は1%弱、関西圏は1%台後半となっています。
これを単純に当てはめると、今年の年末、首都圏は約1016円、東海圏は約920円、関西圏は約945円になりそうです。

ただ人手不足の度合い、株式相場の上昇などによる心理的な好転を加えると、もう少し高い水準があると考えられます。

「実質賃金」は相変わらず厳しいまま…

時給は上昇傾向、とはいえまだまだ喜ぶわけにはいきません。
その上昇ペース以上に物価も上がり続けています。

所得の上昇から物価の上昇を引いた数値「実質賃金」では、2015年4月時点で24か月連続のマイナスとなりました。
ボーナスなどを貰える正社員を含めてもマイナスということなので、時給労働者にとっては、まだまだ厳しい状況が続きそうです。

参考:4月の実質賃金、確報は0.1%減 速報から下方修正(日本経済新聞)

【Q】最近株価がバブル期レベルの値を記録するなどしていますが、ご自身の生活はどう変化していますか?

時給に関するアンケート
 対象条件:スマートフォン・タブレットでニュース系アプリを使用しているモニターさん
 回答者数:1000人 (調査日:2015/6/25)

最近株価がバブル期レベルの値を記録するなどしていますが、ご自身の生活はどう変化していますか?

記事中でも触れられているように、「実質賃金」はマイナスであるなど、景気回復が言われる中でイマイチ成果を実感できていない人が多いのではないかと調査を行いました。
結果はグラフのとおりですが、「良い方で安定している」という方がおよそ4分の1いる一方で、「悪い方で安定している」が31.7%、「どちらかと言えば悪くなった」「悪くなった」と回答している方もそれぞれ2割程度となりました。
バブル期のようにド派手にならなくても良いですが、もうちょっと「景気回復してるんだなあ!」と実感できるようなことが身の回りであると良いですよね…。

関連:消費税の更なるアップを前に考える。軽減税率は何に適用すべき?
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