ビジネス本も古典を読むことには大きな意味がある
「古典にこそ本質あり」はビジネスの分野においても変わりません。ビジネス本は一見、変わり続ける時代の流れに乗るために新しいものでないと意味がないと思われがちですが、そんなことはありません。
多くのビジネス本は実は、古典的な理論を応用したり解説したりしているものなのです。もしその本に革新的なアイデアが書かれていたとすれば、その本はベストセラーになり、やがて古典になっていくはずです。
ですから、ビジネス本でも古典を読むことには意味があります。ソフトバンクの孫正義社長が「孫子の兵法」を愛読していたように、古典には普遍的な知恵が書かれているのです。
さあ、仕事で行き詰まったあなた!今こそビジネス本の古典を紐解いて、問題を解決しましょう。
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ビジネス本の古典、今から読んでも遅くない10冊
1.『人を動かす』D・カーネギー
元祖・自己啓発書でもある本著には今でも魅力的な言葉が溢れています。特に「人」に着目したカーネギーの考え方は今でも大変有効です。
「成功を確実なものとするには、人々を効果的に動かし、自分のことを好きになってもらう」との言葉は、経営者や上司など、人を動かす立場になるほど実感できるはずです。
2.『7つの習慣』スティーブン・R. コヴィー
自己啓発系ビジネス本の名著。本が厚く、それでいてすぐに実践できるようなハウトゥーが書かれているわけではないという点で敬遠する人もいるかもしれませんが、理解していくうちにじわじわと効果を実感できるのが、この本の良さです。
効き目が長いのも特徴で、その証拠に今でもベストセラーを続けています。
3.『ザ・ゴール』エリヤフ・ゴールドラット
目標設定に悩んだら、この本がおすすめです。ある工場を舞台にした物語として書かれているので、ビジネス本に慣れていない人でも読みやすいです。
小説なのに恐ろしいまでに実践的で、長期的な目標や、全体の最適化を学べる良著です。
4.『競争の戦略』マイケル・ポーター
業種や国が違っても、ビジネスが競争であることにはどこでも違いありません。この本は業界の構造のあり方に着目して論じています。
内容の濃さと相まってページ数も多いので、数多く出されている解説本や入門書から読むのもおすすめです。
5.『コトラーのマーケティングマネージメント』フィリップ・コトラー
数あるマーケティング本の原典であるのがこの本です。正直、この本を全て理解することができれば素晴らしい経営ができるのではないでしょうか。
しかし、それだけに値段も高いし、ヴォリュームがありすぎるので、まずはコトラーの理論を解説した新書やビジネス本から入門してもいいでしょう。いずれにせよ、理論的にはマーケティングの全てといっても過言ではない内容です。
6.『孫子』孫子
ソフトバンクの孫正義社長も愛読している『孫子』からは、古来から伝わる組織論や戦術が学べます。薄い本なのでパラパラとめくって気になるページだけを読んでみても、そのエッセンスが伝わるはずです。
現代でも通じる考え方に感服します。
7.『ビジョナリー・カンパニー』ジェームズ・C・コリンズ/ジェリー・I・ポラス
この本は、アメリカの主要企業のCEOから採ったアンケートによって選び出された、18社の歴史に対する6年間もの調査から生み出されたレポートを元にしています。「働く人の活力になるのは、金では計れない」という考え方には今でも共感できます。
8.『経営者の条件』P・F・ドラッカー
「マネジメント」でも有名なドラッカーの名著です。経営者だけでなく、従業員も含めて読んでおくと、企業とは何か、仕事をする意義とは何かなど、働くことにたいする理解が深まります。
9.『ブルー・オーシャン戦略――競争のない世界を創造する』W・チャン・キム/レネ・モボルニュ
新規事業の立ち上げを考えている人には絶対に読んでほしい一冊です。この本に書かれているのは、誰もが気づいていたけれど書いていなかったビジネスの鉄則です。
しかし、理論には納得できるのですが、大きな利益を生み出す第一人者になるには、どうしたらいいのでしょうか?永遠の課題です。
10.『フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略』クリス・アンダーソン
MicrosoftもWindows10をリリースして、ますますこの本に書かれているフリーミアムの考え方の有効性が現れてきています。フリーミアムはお金を生みだすだけでなく、長く生き残る方法のひとつです。
今読んでも革新的な本です。
『アイデアのつくり方』ジェームス・W・ヤング
アイデアや発想方法の古典です。1時間程度で読めてしまう文量なのに、その方法論は多くのクリエイターを助けています。
「おっ、わかった!」となりたい方は手元に置いておくと役に立つはずです。
古典にこそ本質あり
書店のビジネス本コーナーに行ってみても、たくさんあり過ぎてどれを読むのが良いのか迷ってしまいます。タイトルのキャッチーさで選んでみたり、値段や厚みで取捨選択してみたり・・。
でも、それだけ迷うようであれば、まずはこうした古典に戻ってみるというのもひとつの大きな選択肢です。古典にあたってみて、「その先を深めたい」という点が見つかればそれに合う本を探していけば良いのです。
冒頭にも触れましたが、「古典にこそ本質あり」です。先人の教えに立ち返ることも、時には重要なのではないでしょうか。
【Q】あなたが読む本の中で、「ビジネス本」は何割程度?
読書に関するアンケート
対象条件:読書を日頃からするボイスノート会員
回答者数:1438人(調査日:2019/10/8~2019/10/13)
マガジン担当の私も正直なところ最近までほとんどビジネス本というものには無縁でした。同じように、仕事をしていてもビジネス本には触れたことがないという方も、少なくないのではないかと思います。
古典から改めて勉強してみようかな・・。